海苔のおはなし

第70話 海苔と郷土料理(4)海苔を使ったお雑煮

みなさん、お雑煮は好きですか?お雑煮は、お正月に食べる伝統的な日本料理。今回は、海苔と郷土料理の第4段として、海苔を使った全国のお雑煮を紹介いたします。

お雑煮の歴史は古く、室町時代頃にはすでに食べられていたようです。その当時、武士の宴会などで宴の最初に食べる縁起の良い料理とされ、この習わしがもとになり、一年の始まりである正月に雑煮を食べるようになったと言われています。
また、お雑煮の中に入っているお餅は、昔から日本人にとってお祝い事や特別の日に食べるものでした。新年を迎えるにあたり、お餅をついて他の海産物と一緒に神様にお供えしました。そして、新年の元旦にそのお供えのお下がりとして頂くようになったとも言われています。

「雑煮」の語源は「煮雑〔にまぜ〕」で、いろいろな具材を煮合わせたことからきています。一般的には、「関西では丸餅、関東では角餅を使う傾向がある」、「関西地方のお雑煮は白味噌仕立て、東日本と近畿を除く西日本では圧倒的にすまし汁仕立て」などとも言われていますが、お雑煮は、その語源通り、地方や家庭によっても様々です。
全国各地様々なお雑煮がありますが、その中で、海苔をつかったお雑煮をご紹介します。

隠岐 島後(島根県)「のり雑煮」
地元でとれた岩のりを焼き、茹でた餅と一緒にすまし汁に入れるお雑煮。シンプルながら、磯の香りがたっぷりのぜいたく雑煮。隠岐 島後のご家庭のほとんどで作られている。

出雲(島根県)「海苔雑煮」
出雲市平田地区の十六島(うっぷるい)湾近辺の岩場で手摘みされる、江戸時代から珍重されてきた極上の岩海苔とされてきた十六島海苔を使ったお雑煮。醤油ベースのすまし汁に、茹でた餅を入れ、お酒でほぐした十六島海苔をのせる。

高野(広島県)「オップリ雑煮」
年末に出雲から行商のおばさんが売りにくる十六島海苔を買い、雑煮に入れる。十六島(うっぷるい)が高野町は訛って「オップリ」ということから名前がついたようです。出雲の「海苔雑煮」に似ているようですが、はまぐりなどを具材も入れて、お酒でほぐした十六島海苔をのせる。

能登(石川県)「ぼたのりの雑煮」
寒さ厳しい真冬の能登外浦の岩礁についている生海苔を手摘みし、それを団子のようにだま状に並べて乾燥させた「ぼたのり」を使ったお雑煮。やわらかく煮た丸餅にすまし汁をかけて、この「ぼたのり」とカツオ節をまぶします。

などです。海苔を使ったお雑煮を作る地域は、昔からその地域周辺で海苔を取っていたところが多いようです。

みなさんも、いつものお雑煮に海苔を入れてはいかがでしょうか?
海苔に多く含まれるアミノ酸はグルタミン酸という昆布だしと同じ成分で、カツオ節の旨味成分のイノシン酸と組み合わせることで、旨味を高める効果を発揮します。カツオだしを使ったお雑煮などとの相性は抜群です。
また、お正月のおせち料理は元来保存用に作られたもので、塩分が高い料理が多いとされています。最近よく聞く「お正月太り」は、塩分の取り過ぎからおこるむくみによる体重増加だとも言われています。海苔は、塩分を体の外に排出してくれるカリウムという成分も多く含んでいます。今回ご紹介した海苔を使ったお雑煮のように、おせち料理に上手に海苔を取り入れれば、塩分の取り過ぎを控えることもできるかと思います。おいしく楽しいお正月にいたしましょう。

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