海苔のおはなし

第71話 海苔販売業者の仕事

さて、今回の海苔のおはなしは、生産された海苔が、私たちの食卓に届くまでのお話です。海苔の生産は、毎年11月〜4月の6ヶ月。浦島海苔をはじめ海苔販売業者が、1年中おいしい海苔を私たちの食卓へ運んでくれるかをのぞいてみましょう。

生産者によって生産された海苔は、日本各地の漁業協同組合に集められて検査を受け、等級格付けされます。等級格付けされた海苔は、漁業協同組合で行われる「共同入札会」に出され、入札に参加が許可されている入札指定業者が「仕入れ」を行います。漁業協同組合によって異なるようですが、海苔の生産される11月〜4月の間、週2回ほど入札会が行われ、会場には乾し海苔が詰められた箱がずらりと並び、入札指定業者が箱ごとに海苔の色つやを確かめて入札します。
昔は数件の海苔問屋がグループで生産者を回り、その日に乾し上がった海苔を値踏みして入札する「庭先買い(庭先入札)」とよばれる方法で仕入れを行いましたが、この共同入札の方法は、1953年(昭和28年)から導入されました。

入札会で仕入れられた海苔は、「火入れ」の工程に入ります。生産者から買い取った海苔には、まだ水分が12%程度残っているため、そのままにしておくと半月ほどで変質してしまいます。そこで、香りが抜けないうちに、もう一度乾燥して、2〜3%の水分量まで乾燥させます。この再乾燥の工程を「火入れ」と言います。
昔は、仕入れた海苔を木製の棚付き乾燥室に並べ、乾燥室の下から木炭などの火を入れて、海苔の湿気を取り除きました。この昔の乾燥方法が、この工程の呼び名になっています。
現在の「火入れ」は、大型の金属製乾燥装置に入れ、温度や時間を調節しながら湿気を除いています。この調節がそれぞれの業者の秘訣になっているようです。

火入れされた海苔は、「保管」されます。アルミの袋に入れ保管したり、マイナス25℃程度の冷蔵庫に保管したりと、さまざまな方法で保管されます。海苔販売業者は、次の年の生産が始まるまでのつなぎとして、余分に確保していく必要がありますし、鮮度を保ったまま消費者に届けるために、各業者工夫して保管しています。

出荷される前に行われる工程は、「焼き」。昔は、手作業で海苔の両面をあぶっていましたが、現在は、専用の「焼き海苔機」で焼き上げます。他に、調味料を加えて焼き上げる「味つけ海苔」や、ふりかけにつかう「きざみ海苔」などさまざまな加工が行われています。

そして、商品になった海苔は、お茶屋さん、乾物店、デパート、スーパーなどの小売店やお寿司屋さんに卸されます。そして、私たちの食卓へと届きます。このような海苔販売業者の仕事によって、私たちが1年中おいしく海苔をいただくことができるのです。

業務用商品のご案内

浦島通信

浦島海苔オンラインショップ

株式会社日本海水